黒つぐみのさえずり ~ソムリエレポート

2009年02月21日





シャトー・シッフル・メルル は、フランス・ボルドー地方、ジロンド川右岸のプルミエ・コート・ド・ブライに1933年、8haの自社葡萄園を持つワイナリーとしてスタートしました。

トレードマークに使われている鳥は、メルルと呼ばれ、日本では黒鶫(くろつぐみ)のことです。

畑は主に石灰粘土質土壌で南向きの斜面に位置しています。

この地区はジロンド川によって運ばれた石灰粘土の沖積層で構成され一般的にメルロー種の栽培に好適な地域とされるのですが、シッフル・メルルでも赤ワインの75%がメルロー種で占められています。

このワインの場合は、メルローが90%、カベルネソーヴィニョンが10%。

舌の肥えた地元ボルドーの愛好家に親しまれているシャトー・シッフル・メルル のワインですが、ワイン全体の85%以上をワイナリーで直接常連客に販売しています。


~ソムリエレポート~



グラスに注ぐと、きれいな鮮やかなRed、グラスの縁を彩る、透明感のある明るいピンクがかった赤が印象的。

香りはまだ閉じた状態で、まだ蕾といったところでしょうか。
ベリー系の香りはおとなしく、寝起きでご機嫌ナナメといった様子が感じられます。
口に含むと、旨みも閉じた状態。 でも後味は辛口で美しく、酸味とタンニンもしっかりと感じられます。

15分もすると、香りに甘みが出てきました。
思ったより、早い段階で楽しむことができそうです。
今の状態ですと、ごま豆腐は合いそうです。

口に含むと、もう少し! まだ旨みが開ききっていません。 今の温度は約17度ですが、14度位だとまとまった感じで、小ぶりですが美味しく飲むことができるでしょう。



さらに10分
やっと香りが開いてきました。

あでやかな花の香り。 小さな舞踏会のようなムーブメントのある香り、かぐわしい甘さが鼻をくすぐります。
口に含むと、素直に、「美味しいね!」という言葉が出てきます。
香り、旨み、甘み、酸味、渋みのバランスがGood!
合わせる料理も変わってきます。

野菜なら、バーニャカウダを添えた温野菜、牛肉や鴨肉もあうでしょう。
この時期、合鴨の治部煮などは美味しそうです。
きのこをたっぷり使ったフィットチーネも合うでしょう。

全粒粉のパンは合いますし、シナモンロールなど少し甘みのあるデニッシュ系も良さそうです。
高騰しているボルドーワインの中で、このコストパフォーマンスは嬉しい限りです。



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Fujinomiya Reise  ~富士宮紀行その弐

2009年02月16日

何かと理由をつけて訪れたくなる街、富士宮。

私にとって、静岡の中でも富士宮はとても居心地がよく、特に富士宮浅間大社周辺は凛とした空気があり、

美味しい豆腐や萬幻豚など、魅力あふれる街なのです。

さて、全国にある浅間大社の総本山でもある富士宮本宮浅間大社。



いつものように境内をお参りして、沸玉池周辺を散歩しました。

さて、時間は丁度12時を過ぎたところ。

お昼は富士宮やきそば・・・と散歩を兼ねて、少し道を登っていくと、あまり見慣れない昇り旗が見えてきました。



上の写真には収まらなかったのですが、富士宮やきそばの旗もチョットお洒落な同じデザイン。

通常、富士宮やきそばの旗はオレンジなのです。

ちょっと面白そう!とお昼をいただく事にしました。



敷地は随分と広く、観光バスも十分に入ることのできる広さです。


お店の名前は「山峯」 (さんぽう)

しつらえは、和と洋を組み合わせた綺麗なお店です。

お話を伺ってみると、この山峯さん、富士宮浅間大社御用達との事!

歴史も古く、長年に渡って日本料理を営んでおられ、最近になって洋も取り入れ始められたそうです。

メニューを拝見すると、和をベースに静岡の食材をふんだんに取り入れ、洋のアレンジも見られます。

これは期待できそう♪ と 「富士宮YAKISOBA 山峯スタイル」 の塩味風と、「富士宮かつ重」をお願いしました。

まず、出来てきたのは 「富士宮YAKISOBA 山峯スタイル」



びっくりしたのは、中の具材として使われている桜海老の量!

静岡では、他でも桜海老を使ったヤキソバは結構あるのですが、ほとんど申し訳程度でがっかりすることが多いのです。


でも、山峯さんの富士宮YAKISOBAは、桜海老が驚くほどたっぷりと使われています。

また、麺と塩味の相性の良いこと!


伺ってみると、塩は駿河湾深層海洋水から造られた塩だそうです。

駿河湾の桜海老、駿河湾の塩、 そして富士宮の麺・・・ 相性が良いはずです。


それにしてもB級グルメの富士宮ヤキソバが、和食の方の手にかかると、ここまで上品な味に仕上がるとは少し驚きました。


次は、富士宮かつ重! 何と、あの萬幻豚!! 

富士朝霧高原の農場で育てられている萬幻豚は、数あるブランド豚の中でも脂身が美味しい事で有名です。



大根卸が添えられた、萬幻豚のカツ重。 2cm近くはあるボリュームたっぷりのトンカツ!

口の中にほおばると、旨みが一杯に広がります。

ソースも濃すぎず、肉の美味さが堪能できます。


今回はこの2品でしたが、他にも「しらすピッツア」や「富士宮高原野菜サラダ」など、静岡の食材を枠にとらわれない形でアレンジした、楽しそうなメニューが一杯です。


こういったコンセプトをしっかりと持ち、流行に流され過ぎず、伝統に加えて時代にあわせた工夫をしていらっしゃるお店は、消費者から見てやはり魅力的です。


また一つ、富士宮に来る理由が増えました♪




山峯(Sanpoh)

 〒418-0064
 静岡県富士宮市元城町19-8

 TEL:0120-26-5188

 定休日 月曜

 http://www.sanpoh.cc/





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古今東西 味噌話 ~静岡の味噌

2009年02月08日

 昔から日本の暮らしに深く根付いてきた味噌。

実は、現在のように調味料として使われることが主体になった歴史は浅いのです。
というのも、昔はおかずとして食べる「なめ味噌」として発達していました。
戦国時代には兵糧として重宝され、その名残は、朴葉味噌などに残っています。

また、東北地方では、山に行くときにご飯と味噌だけを持って山仕事をしていた暮らしぶりが伝えられていますし、ほかにも、日常食はご飯のおかずが味噌であったという地方がいくつもあります。
日本昔話などでも、にぎり飯と味噌がお弁当といった場面が結構ありますよね。

肉食が禁じられ、魚もめったに手に入らなかった時代、庶民にとっても味噌は貴重なたんぱく源だったのです。

そして、「味噌の医者殺し」 「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」といわれるように、病気を防ぎ、健康を保つ薬としても重宝されていました。

現在、調味料以外の代表的な味噌だと、「金山寺味噌」「鯛味噌」「鰹味噌」といった名物味噌が、なめ味噌の一種ですね。

気候風土により、全国各地には様々な味噌がありますが、ここ静岡でも秀逸な味噌を
作っているところがあります。


木嶋こうじ店

静岡県静岡市清水区袖師町1151-3
℡ 054-366-3115



木嶋こうじ店は東海道で170年以上、『手作りこうじ』『生こうじ』にこだわり、蒸し米の放冷や、種付けもすべて素手で行っています。

一般流通品の多くは、保存料を使ったり、加熱殺菌してしまい、旨さは勿論、味噌自体の効能を失ってしまっていますが、木嶋こうじ店は、生きた味噌にこだわり、伝統を今に伝えています。
中でも、金山時味噌がおすすめ。



もともと、金山寺味噌(きんざんじみそ)は、和歌山県有田郡湯浅町等で生産されている味噌の一種で、径山寺味噌とも書きます。

夏野菜を冬に食べるための保存食が起源なのですが、大豆・米・麦・野菜等から作られ、熟成期間は短いものでは1週間、長いものだと3ヶ月位。
調味料としては用いられず、おかずや酒の肴としてそのまま食べるものです。

全国的になったのは、紀州徳川家から徳川吉宗が8代将軍となり、幕府に献上させ江戸に定着してからだとされています。
そういえば昨年、和歌山県岩出市の根来寺旧境内から、約430年前の金山寺みそが見つかったそうですね。

さて、この金山寺味噌。
一般流通しているものは、保存食とはいえ、極端に甘みが強く、味噌とは呼べないものも数多くありますが、木嶋こうじ店の金山寺味噌は味噌の旨みと野菜の旨みのバランスがよく、自然な形で発酵という期間を経て、金山寺味噌本来の美味しさが堪能できます。


木嶋こうじ店では、他にも赤味噌、白味噌、麦味噌もつくっており、どれもしっかりした、味噌本来の旨さが味わえます。



特に面白いのは、赤味噌・白味噌の違いは、大豆や麹のたんぱく質と糖分によるメイラード反応によって起こり、主に熟成期間によっての違いなのですが、木嶋こうじ店ではタイミングさえよければ、ちょうど中間のあめ色をした味噌にめぐり合えます。

これを狙って頻繁に訪ねるお客様も多いとのこと。
ただ何分、自然ものですから量に限りがあるそうです。

ここ数年、「食」の問題は様々な形で取り上げられていますが、まだまだ法律の問題もあり、一般に取り上げられていない困った問題が沢山あります。

ですが、流行に惑わされず、根本的なことさえ見失わなければ、特別なものではなく、特に高価なものでもなく、当たり前の、キチンとしたものに取り組んでいる方々は沢山います。

そして、これらを失わない努力は、提供する側だけでなく、消費者側にも大いに必要なのです。

極端にこだわりすぎず、基本を抑えほどほどにしておく、といった事が長続きする「みそ」でしょうか。




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情熱あふれる醸造家  ~ソムリエレポート

2009年01月25日

国産ワインの評価は近年世界でも評価が高く、日本からヨーロッパへ輸出されるものも多くあります。
中でも、ダイヤモンド酒造の雨宮吉男氏は、次の世代を期待される情熱の塊のような醸造家。

ボルドー第二大学で醸造とテイスティングを学び始めるものの、求めるものとの違和感から、小規模な造り手が活躍するブルゴーニュへと移り、オリヴィエ・ルフレーブ、シモン・ビーズで経験を積み、現在、甲州とマスカットベリーAに無限の可能性を求めて、個性あふれる素晴らしいワインを造りだしています。

今日、ご案内するのはダイヤモンド酒造のシャンテY・AますかっとベリーA プラス



このワインを初めて試飲したのは、2008年11月、ダイヤモンド酒造のテイスティングルームで雨宮氏の話を聴きながらでした。

口に含んだ瞬間、傍で雨宮氏が話しをされているのですが、一瞬にしてワインに引き込まれ会話が聞こえなくなったことを覚えています。
完成度が高く、ワインの味わいが極めて多情多感でありながら、これを理性でコントロールしつつ、より高度な美の世界を創造しようとしている・・・
味の一つ一つを味わいたい!と身じろぎも出来なくなってしまったのです。


グラスに注ぐと、濃厚な色に驚かされます。
通常マスカットベリーAでここまでの深紅色は珍しく・・
恐らくは濾過も少ないのでしょう。



果皮からくる凝縮した酸味と渋みを感じる甘酸っぱい香り、これを追いかけるようにして甘い香りが
ゆっくりと漂います。
ほんのりとヴァニラやローストの香りも感じられます。

雨宮氏の造られるワインは、総体的に、酸を基調とした味の輪郭がとてもはっきりしています。
「キレのあるストレート」といったところでしょうか。

この時点では、鶏のロースト、蒲焼、串カツ、豚まん、しゅうまい、ポーチドエッグなどが
合いそうです。

10分もすると、香りにまとまりが出てきました。
旨みを中心に重みも感じられます。 スミレやブラックベリーの香りも漂っています。

20分もすると、まとまりにハッキリとした立体感が出てきます。
香りの伸びも長くなりました。



口に含んだ印象も同じく、酸とタンニンがしっかりと立体感を作り、余韻も程好く楽しませてくれます。
戻り香だけでなく、アフターテイストがとても心地良いワインです。

鰹や北京ダック、ローストビーフなど、おそらく上質のピノノワールに合う料理ならほとんど楽しむことができるでしょう。


知的でエレガント、そして強い意志をもった女性を思わせるワイン。
SOPHISTICATED LADY !!

日本を代表する屈指のマスカットベリーAワインです。

山梨のテロワール 日本のワインから、ますます目が離せなくなりました。




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日本の伝統食 ~糠漬け

2009年01月22日

世界中で「寿司」や「豆腐」「味噌」を初めとする日本食が大人気ですが、その理由の一つとしてヘルシーであることが注目されています。

そして、中でも「漬物」は注目度の高い日本食の一つ。

というのも、漬物というジャンルは、様々な国で形を変えて存在していますが、日本の漬物は、数や種類、漬け床、漬け汁という点において、世界でも類を見ないほどバリエーションが豊富なのです。 

糠漬け、松前漬け、カラシ漬け、べったら漬け、麹漬け、ワサビ漬け、しば漬け、松浦漬けなど、日本全国の各地方には、その土地の気候風土を生かした漬物が数多くあります。

又、この日本の漬物が、動脈硬化、がん、心臓病、高コレステロール、糖尿病といった、成人病の予防に効果のあることが、多くの研究機関の報告や臨床試験によって明らかにされています。

今日は、その漬物の代表とも言える、糠漬けのお話。



糠漬け(ぬかづけ)とは、主食である米の副産物、米糠を乳酸発酵させて作った糠床(ぬかどこ)の中に野菜を漬けこんで作る日本を代表する漬物の一つ。
糠味噌漬け(ぬかみそづけ)・どぶ漬け・どぼ漬けとも呼ばれ、また漬け込む方法のことを指す場合もあります。
一般に胡瓜・茄子・大根といった水分が多い野菜を漬けこむことが多いようですが、
我が家では胡瓜や大根以外にも、キャベツ、水菜などが人気です。



以前はどこの家庭にも糠床があり糠漬けを作っていたはずなのですが、最近は糠床の手入れや臭いの問題からスーパーマーケット等で買ってすませる人が多いようです。

ちなみに市販されている安い量産品のたくあんの多くは、大根を干す代わりに水飴の中で強引にしなびさせ、浅漬けの味を工業的にしみ込ませます。
そして芯まで黄色く染める為に、色素とポリリン酸ナトリウム、古漬けの臭いがしないように酢酸ナトリウムを加える。
艶は増粘多糖類、鮮やかさはアスコルビン酸とソルビット・・・・・

話がそれてしまいましたので、戻しましょう。



まず糠床の作り方ですが、適量の糠(炒ってから使う場合もある)に一度煮沸してから冷した15%濃度の食塩水を加える。水の量は味噌よりもやや固めになるぐらいが目安でしょうか。
唐辛子、昆布とともに、表面を平らにならし、野菜くずを1週間ほど毎日取りかえて漬けると一応元は、完成です。
ここから野菜を漬けこみ毎日手入れすることで発酵がすすみ、風味が増していき、糠漬けができあがります。
我が家では、果物の皮(柚子やレモン)、お酒や酒粕なども風味付けに加えています。



水分が抜け、食物繊維を濃縮した形で採ることができ、熱が加わらない為、ビタミンやミネラルなどの微量栄養成分もそのまま身体に吸収されます。

発酵食品はチーズやヨーグルト、キムチなど、世界各国にありますが、日本の漬物ほど、バリエーションに富み、栄養価の高い食品はありません。

私達の先人が作り上げてきた食文化は、本当に素晴らしい。
先人の知恵に、そして自然の恵みに感謝です。



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Posted by Kararila カラリラ at 11:41Comments(0)食材

茶処 静岡の楽しみ~

2009年01月19日

一時期お茶離れが懸念されていましたが、お茶のペットボトルが販売されるようになって、日常のお茶の存在は年齢を問わず、より身近なものになりました。

ところでお茶というと、茶道という文化を含め関西のイメージが強いようですが、関東地方に住む人にとって、お茶というと静岡のイメージが圧倒的に強くなります。

そして静岡茶は宇治茶と並び日本2大茶と称されています。

静岡茶(しずおかちゃ)は、静岡県で生産されているお茶(緑茶)で、そのブランド名。

静岡茶としての呼称の基準はかなり厳しく社団法人静岡県茶業会議所と社団法人日本茶業中央会により、以下の厳格な表示基準が規定されています。

基準を満たさないものは静岡茶の表示を一切行うことができません。

  •静岡茶 - 静岡県内産茶葉を100%使用したもの
  •静岡茶ブレンド - 静岡県内産茶葉を50%以上100%未満使用したもの
           (配合比率を表示すること)

静岡中部に位置する牧之原台地とその周辺地域がその最大の生産地で、生産量は国内第一位。
その為、静岡の街には、お茶を扱う店舗が至るところにあるのですが、その店舗の一つにお茶を使った面白い商品があります。



あん茶餅というお饅頭で、これは餅に煎茶(茶葉)を練りこんだもの。

ほお張ると、煎茶の心地良い香りとほろ苦さが、程好い甘さの餡と絶妙のバランスを楽しませてくれます。



こちらは、餅にほうじ茶(茶葉)を練りこんだもの。

同じく中身は粒餡で、煎茶よりもしっかりした茶葉の香りとほろ苦さが、お茶の魅力を一層引き立ててくれます。


このお饅頭をあつかっているのが慶応4年(1868年)から続く老舗、浜佐商店

  ●静岡市葵区安西3-11
   Phone :054-251-1515 Fax :054-252-1199

浜佐商店は、いわゆる築地の場外店舗のようなお店で、製茶問屋の一角を店舗として一般の消費者が利用できるようになっています。

素材そのものの茶を消費者に楽しんでもらう為に、徹底して無駄を省くことで品質の良いお茶を手頃な価格で提供していらっしゃいます。

今の時期は、あん茶餅のほか、蒸し茶饅頭、茶汁粉など、季節を通じて、お茶の魅力を楽しませてくれる素敵なお店です。



寒い季節に、温かい静岡茶で一服いかが?



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冬の果物 ~フードコーディネーター レポート

2009年01月10日

冬の果物というと、一番に浮かんでくるのが林檎。

一時期、あまりにも身近で食べなくなった時もありましたが、これほど人に身近な果物はありません。

りんごが最初に栽培されたのは新石器時代とされていますが、りんご栽培に熱心だったのはアングロサクソン民族です。
アメリカでのりんご栽培のもとになった品種は、ヨーロッパからの移民によってもたらされました。
フランス、オランダ、ドイツ、そしてイギリス人が、自分たちの祖国から様々なりんごの種を持ち込んでは蒔いたのです。
さらに西部開拓時代には、家の庭には必ずりんごの木を植えて街を作りました。

この理由は諺としても有名です。

「An apple a day keeps the doctor away」 (1日1個のリンゴで医者いらず)



りんごの栄養はとても高く、果糖、ぶどう糖をはじめ、リンゴ酸、クエン酸、カリウムなどのミネラル類、ペクチンという食物繊維も豊富に含まれています。

食物繊維には、水に溶ける水溶性と溶けない不溶性の2種類があります。
りんごに多く含まれる食物繊維のペクチンは水溶性。
元々腸の掃除をしてくれるのは不溶性食物繊維ですが、りんごのペクチンは水分を含むと寒天状に固まり腸内の炎症をおこした粘膜をカバーしてくれる働きがあるのです。
また、腸内の環境を整えてくれる働きもあります。 りんごが下痢や便秘によいといわれるのはこのためです。
ペクチンには悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やすという作用もあります。




ところで、林檎には蜜があるものがありますよね。
この現象は「ふじ」がほとんどなのですが、子供の頃、「林檎に蜂蜜を注射しているんだよ」という言葉を真に受けていました・・・

りんごは収穫近くになると、光合成によって葉でつくられたでんぷんが急激に糖に変化し、果実に運ばれるようになります。
大量に運ばれた糖(ソルビトール)が、果実の水や栄養の流れる通路からあふれて、細胞と細胞の隙間にあふれ出た状態になります。
これが蜜入りりんごの理由なのです。

実際には蜜(ソルビトール)が特に甘いということはないのですが、蜜が入っているということは、「太陽の光をいっぱい浴びて育った」、「朝夕の気温の差が大きい地域で育った」 「完熟収穫した」という林檎の目安になると言えます。




有機栽培で作られたリンゴは、皮も楽しむことができます。
我が家の定番は、アップルティー。
皮と芯をじっくり煮出し、十分に甘みが出れば紅茶に仕立てます。

りんごが主役ですから、リーフにこだわらなくても市販のティーバッグで十分楽しむことができます♪

ちなみに、表面のヌルヌルべたべたは”脂上がり”と呼ばれ、リンゴの果皮に含まれるリノール酸やオレイン酸が、同じく果皮にある「ろう物質」を溶かすために生じる現象です。
乾燥から自分を守ろうとして起こる自然現象です。農薬やワックスを使用していなくても起こるものなのです。
熟度の度合いに比例するので、食べごろサインと考えれば良いでしょう。




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Posted by Kararila カラリラ at 15:18Comments(0)果物

日本酒の魅力  ~唎酒師レポート

2009年01月05日





日本酒は造りの真っ只中
春先まで造りは続き、夏の間熟成させて、秋には美味しい酒の完成
麹と酒母がしっかりした力強いお酒の場合は翌年の春くらいが最高です。

あまり知られていないようですが、日本酒もワインと同じように熟成して美味しさを増すお酒なのです。




いつもはワインが中心の我が家も、お正月は日本酒が主役になります。
今年は長野と静岡を中心に堪能しました。

古来、お米から造られる酒は、農耕民族である日本人の信仰と切っても切り離せないものでした。
山の神、水の神、田の神への豊作の願いと、実りへの感謝をこめて祭りを行い、この祭りで神様に喜んでもらうために、酒を神前に供え、このお相伴に預かっていたのです。




酒のサは、斎庭のサで、神聖なものを意味します。
そして、ケは朝餉、夕餉と言うように食事のこと。 
つまりサケは本来「神聖な頂き物」という意味を持っているのです。

そして現代の酒の元になったといわれるのが、戦国時代にかけて造られた近畿地方の僧坊酒です。
名前の通りお寺で作られた酒ですが、当時は神仏習合で、神社に奉納する酒を造っていても不思議ではなかったのです。

特に、原料米も麹も白米で作られた南都諸白という、奈良の寺院で作られたお酒は人気も高く、現代の日本酒の原点だと言われています。




ところで、よくワインの世界では、マリアージュ、いわゆるワインと料理の組み合わせの相性を楽しむ習慣がありますが、これは日本酒でも同じことです。

しっかりしたお店ですと、ワインと同じように、この料理にはこんなお酒が合いますよと答えてくれます。

水の味に大きく左右される日本酒は、日本各地の地酒ごとに特徴があり、きちんと造られている酒は、ワイン以上に楽しみの幅が広く面白いものです。

これにはグラスの形状、温度なども大きく味を左右します。 
最近では、なんでも冷酒で提供するお店が多くなりましたが、本来酒の楽しみ方として、燗も楽しみ方の幅を広げてくれる方法の一つです。

又、保存の際はワインと同じように温度管理が必要です。
蛍光灯の光がサンサンとあたるような保管も望ましくありません。
これらも意識していないお店が随分と多いようです。



多くの日本酒に言えることですが、唎酒を行うときには、原則として「涼冷え」といわれる15度前後で味を確認します。
これは日本酒の持つ、旨みと酸度を確認しやすい為なのです。

飲んでみて、裏ラベルに記載されている酒度と甘辛が比例していないなと思われたことはないでしょうか。プラスの数値が大きくなるほど辛口、マイナスの数値が大きくなるほど甘口になると説明されてはいますが、このような見方をすると半分もあてはまりません。

少し面倒なお話になりましたが、日本酒は様々な問題を抱えてはいるものの、味わい深く、こと料理に合わせる幅はワイン以上の面白みがあるお酒なのです。





最後に、全くの個人的なお勧めですが、東日本で安心して日本酒を購入できるお店は、
北海道の酒のさけもと  と 福島県の清水台平野屋

唎酒や知識に関しては勿論、その情熱たるや素晴らしいお店です。
今まで知らなかった、本当の日本酒の魅力を教えてくれるはず。

世界に誇る酒、日本酒を楽しみましょう!




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Posted by Kararila カラリラ at 23:24Comments(0)お酒

蕎麦  ~フードコーディネーターレポート

2008年12月31日

今日は、大晦日。

関東地方を初め、年越し蕎麦を召し上がるご家庭も多いことでしょう。

年越し蕎麦は、江戸の風習であった三十日蕎麦が年末のみに残った慣わしですが、
江戸で蕎麦が好まれたのには、嗜好以外にも理由があったようです。

その理由が「江戸わずらい」と言われていたものなのですが、当時の江戸の主食は「白米」でした。
「お天道様と米の飯は何処にでも付いてくる」と、江戸庶民にとって白米は主食で、
わずかのおかずで大量の白米を食べていたのです。 

そして食のバラエティがさほど豊かではない当時、精米された白米を中心に食生活が続くと起こる事がビタミンB不足。
つまり「脚気」をわずらうこととなります。

この病気が「江戸わずらい」と呼ばれていたのです。

これに対して選ばれた食べ物が「蕎麦」。



そばは栄養価の高い食べ物ですが、その理由は精製しないで全粒(むぎ実)として利用すること。

米・小麦など穀類のほとんどが、精製により、栄養たっぷりな胚芽の部分を取り除き、胚乳部だけを食べるのに比べ、そばは胚芽や種皮の一部も食用にします。

その結果、そばにはビタミンB群が多く含まれたまま。
とりわけビタミンB1、B2は精白米の4倍も含まれているのです。
B1は体力の低下、イライラ、食欲不振の解消に効果を発揮します。
また、B2は皮膚や粘膜を健康に保つために欠くことのできない栄養素。

昔の人は、実際の生活の中から必要なものを知っていたのですね。


さて、蕎麦といえば欠かせないのが蕎麦つゆと薬味。
薬味も西と東で違いがあり、東日本では辛味大根が好まれよく使われています。



時なし大根、だるま大根、ねずみ大根、からいね大根、辛之助大根など、辛味大根にも様々な種類があります。
一番の特徴は何といっても、その辛味。
一般に大根と呼ばれる青首大根に比べ、辛味成分イソチオシアネートを4倍近く含んでいます。
栄養価も高く、カリウムやビタミンAやカロテンも豊富。

主におろし大根として食されますが、薬味として蕎麦や焼き魚、餅、焼肉、天ぷら等に添えられます。中でも蕎麦との相性は抜群!!



蕎麦も薬味やつゆを工夫すれば、色々な楽しみ方ができそうです。
皆さんの所では、どんな蕎麦を楽しまれているのでしょう。
是非、色々な蕎麦を試してみたいものです。


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Posted by Kararila カラリラ at 14:52Comments(0)料理

酒粕の醍醐味 ~フードコーディネーター レポート

2008年12月27日

冬の温かいお味噌汁は、日本人の食卓には欠かすことができません。

最近は、「出し」を取ること自体が家庭では少なくなってきているようですが、「出し」がなくても簡単にできる「汁」があります。

この時期ならではの「粕汁」です。

粕汁は「出し」で作っても勿論美味しいのですが、美味しい酒粕は「水」だけで十分美味しく頂けます。

酒粕は、日本酒などのもろみを、圧搾した後に残る白色の固形物のことです。
下の写真は、志太泉酒造 純米吟醸の酒粕。



酒米を醸造すると重量比で25%ほどの酒粕が取り出され、その成分は食品標準成分表によると、水分51%・炭水化物23%・蛋白質13%・脂質・灰分。

他にもペプチド・アミノ酸・ビタミン・酵母(酒母)などが含まれていて、栄養的にもとても優れている為、健康食品としての観点から価値が見直されていて、食以外にも美容や健康食品など幅広く利用されています。

さて、酒かすにも絞りによって様々な形状があります。
ざっと書き出してみると、このぐらいでしょうか。

●板粕 - 圧搾された酒粕を切り揃えた物。

●ばら粕 - 形を揃えていない粒状のままの物です。吟醸酒の酒粕に多い。

●練り粕 - 酒粕を柔らかいペースト状にした物。

●踏込み粕 - ばら粕及び板粕をタンクに足で踏込み、空気を追い出して、4~6ヶ月熟成-発酵-させたものです。
酒粕の中の糖分がアミノ酸に変化する為、風味・旨味がしっかりしています。
色も茶色・及び黄金色のものが多く、地方によって、「押し粕」「諸白(もろはく)粕」「練り粕」と呼ばれています。
酢原料・漬物用に使用されることが多いようです。

●成形粕 - ばら粕を練りこんで棒状に押し出し、板粕状にしたものです。
 「ニュー板粕」と呼んでいる業者もあるようです。
  板粕が不足している為に製造されたもので、代替品といったところでしょうか。

※味醂のもろみから取れる味醂粕は、もち米を含むことから風味が全く違い、焼酎のもろみから取れる焼酎粕はクエン酸を多く含むので酸味があります。 


家庭なら、酒粕で作る手軽な甘酒も楽しみの一つですが、野菜や魚などを入れて、食事として楽しむ粕汁は、手軽で栄養満点の料理です。



今回我が家では、人参、大根、豆腐、油揚げを中心に、「水」で仕上げました。
これだと、香りも味も、純粋な酒かすの風味を楽しむことができるのです。

水で野菜を炊き、野菜に火が入れば最後に酒粕を溶くという簡単なものです。
 
旨みは、魚でも良いのですが油揚げが程好い美味しさを楽しませてくれます。
仕上げに刻んだ青葱を添えても又乙な味を楽しむことができます。


今回使用した酒粕の志太泉酒造は、静岡県藤枝市 瀬戸川の上流、山間の集落宮原にあります。



瀬戸川の水は、優しくふくらみがある味なのですが、この水を元に造られる酒自体も酒そのものが主張するのではなく、そっと寄り添うような優しい味わいをもったお酒です。

酒粕もお酒の味通り、おだやかな旨みの美味しい酒粕でした。



ただし、ちょっとご用心!
酒粕の状態にもよるのですが、食品標準成分表によるとアルコール分が約8%程度残存しているので、自動車の運転や機械類を操作する前、お酒に弱い人などは食べ過ぎないよう注意が必要です。

特に「出し」を使わない粕汁は、酒粕を少し多めに使用するため、2杯も食べれば顔が赤くなる方も結構いらっしゃるのです。

実際、昨年(2007年)の3月に粕汁2杯を食べて酒気帯び運転容疑で書類送検されたという事件もありました。

粕汁は簡単ですし、安くて美味しい!!
自宅でゆっくりと楽しみましょう♪

酒粕をご入用の方は、バンビーノ様 へお問い合わせ下さいませ。
これから、純米酒、吟醸酒、大吟醸とそれぞれの粕が出てくるそうです。
電話番号054-285-8653 美味しい日本酒と酒粕。
中々、乙なものです。




Kararila カラリラ もよろしくお願いします。

Kararila カラリラは、ワインは勿論、お酒のプロ、食のプロなど個性豊かなスペシャリスト達が全国へGood Lifeにエールをおくっています♪



  

Posted by Kararila カラリラ at 12:01Comments(0)料理

Merry Christmas !

2008年12月25日

今日はクリスマス

キリスト教圏では、クリスマスには主に家族と過ごし、クリスマスツリー(常緑樹で一般にモミの木)の下にプレゼントを置きます。

キリスト教の中でもカトリックの影響の強いイタリアやフランス、スペインなどでは、クリスマスは12月25日に始まり、1月6日に終わるのですが、イタリアではクリスマスは家族と過ごす為、この時期街のお店はほとんどクローズ状態になっていてビックリしたことがありました。

ところで、クリスマスの飾り付けなどの習慣は、もともと太陽神崇拝などキリスト教以前の宗教に由来しているのですが、今ではすっかりクリスマスの習慣として定着しましたね。

我が家でも、手作りのリースを飾りました。



リースはヨーロッパや北アメリカで、古くから幸福と幸運を呼び込むと言い伝えられています。
又、リースには使用した素材や色によってメッセージが込められています。

クリスマスリースの場合、緑は、葉を落とさず実をつける常緑樹のヒイラギ、モミ、スギなど永遠の命を。

実やリボンの赤は、人間の罪を救うために流したキリストの血の色。
金色は希望を、白は心の清純さをそれぞれ表しています。

そしてリースの輪は、また戻ってくるという意味があり、永遠、不滅そして幸福と幸運のお守りとされています。

最近は、様々な素材やデザインが溢れかえっていますが、クリスマスリースだけは、スタンダードなものが落ち着きます。


リースを飾った後は、自宅でささやかな楽しみ!
今年のクリスマスは、シュトレンとクリスマスエールです。

シュトレンは、ドイツのアドヴェントになくてはならないお菓子。
一般的にシュトーレンと呼ばれますが、綴りの上からも伸ばさないシュトレンがドイツ語での一般的な発音です。(ドイツ北部の方に教えて頂きました)



ブランデーなどに浸けておいたドライフルーツを、たっぷりのバターと一緒に練りこんで焼いた長細いパンなのですが、普通のパンと違ってかなり重くて日持ちがします。作り方にもよりますが、1ヶ月は十分に持ち、その間熟成の変化を楽しむこともできます。

今回のシュトレンは、福岡県直方氏大字にある、エンゼルというお店のシュトレン。
天然酵母を使って様々なパンを焼いていらっしゃいますが、とても丁寧で滋味あふれるパンを沢山つくっていらっしゃいます。
日本人に合うように作っていらっしゃるのですが、後をひく優しい味に、熟成どころか一瞬にしてなくなってしまいました・・・!
  
     エンゼル
     福岡県直方市大字頓野505番9
      0949-26-2204


     

そして合わせるお酒はクリスマスエール。



アメリカ地ビールの原点とも言われ、味わい深いビールとして常に名前の挙がるアンカー。
毎年クリスマス限定ビールを醸造することで有名なビールです。

1975年から作られた、シナモン、ナツメグなどのハーブやスパイス類で風味付けされた年末限定のエールで、毎年レシピもラベルも変わり、それがこのクリスマス・エールの愉しみでもあります。

なんといってもラベルが素敵です!
Merry Christmas & Happy New Year!...そして
毎年色んな木の絵が描かれているのですが、社長自ら描いているそうです。



黒ビールのような、そして飲んだ後にはふんわりと漂うスパイスの風味。
甘く、しっかりとした...クセになる味です。

今年は昨年と違って、スパイスは随分控えめでスタンダードな味わいでした。

さて、皆様はどのようなクリスマスをお過ごしでしょうか。



  
We have appreciated good business opportunities given to us in the past.

  Best wishes for your spending a very happy Christmas altogether and your coming year being fruitful and profitable!






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Posted by Kararila カラリラ at 16:48Comments(0)Christmas

星降る夜にはスパークリング♪  ~ソムリエレポート

2008年12月19日

  私の家の子供らは
   ホテルやレストランの食卓を未だ知らない
    あの純白のテーブルクロスの上に
     きちんと並べられた幾つもの
      銀色のスプーン ナイフ フォーク
       ビールや葡萄酒やリキュール酒や
        シャンパン用の様々なグラス・・・・・・
         彼等は驚きの目を輝かすことであろう・・・

                  (田中冬二 西洋料理より)


この詩が発表されたのは、昭和26年(1951年)。

私は生まれる随分と前の事ですが、戦後復興の最中、長野から東京に身を移した田中冬二は日常に根ざした詩を沢山残しています。

ところで田中冬二の詩にもありますが、シャンパンという飲み物は、日本開国以来、特別な酒として、又憧れをもって長年親しまれてきました。

特に最近では、世界的なシャンパンブームによって価格が跳ね上がり、庶民にとっては一層高嶺の花状態になっています。

・・・が! シャンパーニュにこだわらなければ、素晴らしいスパークリングワインはまだまだ沢山あります。

今日は、今年一番の掘り出し物をご紹介。
ロワール地方で造られている秀逸なスパークリングワイン サン・メイランです。



ソムリエレポート

室温 17度
セラーにて14度保管
ワインクーラー(氷:水=1:1)で約10分。 経過5分の時点で抜栓


グラスの注ぐ瞬間から香水を思わせるような華やかな香りが広がります。
最初は少し尖った香りが前に来ていましたが、2~3分もするとハチミツやリンゴの香りが主役になってきます。



口に含むと、かなりシャープに仕上がった辛口。
余韻は短いものの、酸味、旨みのバランスが程好く、価格を考えればコストパフォーマンスの高さは見事です。

アサリのバター焼きや焼きハマグリ、ムール貝のワイン蒸しなど、貝類の料理と相性は良さそうです。



このワインの持つ独特の苦味が、貝の内蔵部分と合わせやすいのです。
スモークサーモン や シーフードピッツアともバッチリです♪
他にも、鶏や豚肉などこんがり焼いた料理、ベイクドチーズケーキ、クッキーなどは合うでしょう。


       

世界的なシャンパンブームの影響で、軒並み値上がりを見せたスパークリング商品ですが、このサン・メイランのようなデイリータイプを含め、まだまだ隠れたお値打ち品が結構ありそうです。

このサン・メイランですが、7度以下だと余韻は短いものの、切れのあるシャープな辛口スタイルを楽しむことができますし、10度位だと切れは少なくなりますが、程好い旨みも楽しむことができます。
冷蔵庫の野菜室だと丁度良いかも知れませんね。

いずれにせよ、自宅で気軽に楽しまれるにはもってこいのスパークリングです。


ワインは嗜好品です。
品質の批評やランク付けなどは、専門家にまかせておきましょう。

飲み物なのですから、楽しむことが一番です。
ある一定以上の品質を保っているならば、その良さを、楽しみ方をお伝えすることが
ソムリエの仕事の一つと考えています。



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Posted by Kararila カラリラ at 15:44Comments(0)ワイン

ティーブレイク  ~泉州 堺の和菓子

2008年12月15日

その道に入らんと思ふ心こそ
         我身ながらの師匠なりけれ 
                   (利休百首より)


安土・桃山時代、泉州とよばれた南大阪にある、商人の街「堺」は、豪商と呼ばれる新興商人が栄え、その富を背景にした豪華で大掛かりな文化傾向が見られました。

中でも茶の湯は、その中心の一つでした。
茶器が大名から家臣への報奨とされたり、茶会が武将と豪商を結ぶなど政治にも影響したのです。

この茶の湯 侘び茶を完成させたとされる、堺出身の千利休は、秀吉の聚楽城内に屋敷を構え、聚楽第の築庭にも関わり、碌も三千石を賜わるなど茶人としての名声の絶頂にありました。
このため、お茶に関する流通や文化は様々な形で発展したのです。


その名残として、お茶を楽しむ菓子は現在の堺にも数多く残っています。

今日は、その一つでもある関西では有名な和菓子をご紹介しましょう。



堺市堺区新在家町東に、「かん袋」と一風かわった名前のお店があります。

かん袋は、鎌倉時代末期、元徳元年(1329年)に和泉屋徳兵衛が和泉屋という商号で御餅司の店を開いたのが始まりです。

名前の由来は、かん袋のHPをご覧頂ければと思いますが、ここの名物が「くるみ餅」と呼ばれる御菓子。


仙台などで「くるみ餅」といえば、くるみ餡で和えた餅を指しますが、大阪などにおける「くるみ餅」は、いわゆるくるみではなく、餅を餡で「くるむ」という意味で用いられています。



賞味期限はその日限りで、持ち帰るだけでなく、お店で食べられるようになっています。
売り切れ御免で、早い時は11時開店で午後2時には閉店ということも結構あるようです。

餅はとろりとしているのに歯触りがあり、 餅にうっすら塩味がついていて、うぐいす色の餡との味がとても良く合います。

ちなみに、同じ「くるみ餅」の名称で関西の有名デパートで販売されているものもありますが、このかん袋のものとは似て非なるもの、味は雲泥の差でかん袋のほうが美味しい。


仕事がら色々なものを頂く機会がありますが、このかん袋のくるみ餅は、関西に行くと食べたい和菓子ベスト3に入ります。

関西へお立ち寄りの際は、是非お試しを!




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Posted by Kararila カラリラ at 18:38Comments(0)お菓子

ルーマニアの情景  ~ソムリエレポート

2008年12月11日

「千人に一人のリリシスト」と評されるピアニストがいます。

一見、地味で大人しい印象を受けますが、弱音のデリケートな美しさと、音楽の自然な息づかい、豊かな表情が際立った演奏です。

私の好きなピアニストの一人、ラドゥ・ルプー




ラドゥ・ルプーは、1945年ルーマニア生まれ

このアルバムに収められている シューベルト ピアノソナタ第20番イ長調D.959は個人的にとても好きな演奏で、ルプー氏ならではのリリシズムが堪能できる素晴らしいアルバムです。

今日は、ラドゥ・ルプーの名演を聴きながら、ルーマニアのワインをご紹介しましょう。


ルーマニアは、ローマ帝国の領土となったことがあり、現在の国名もその時の状態である「ローマ人の土地」を意味します。

紀元前513年、ドナウ川南でガタエ人の部族連合が、対スキュタイ人戦役中のペルシア王ダレイオス1世に敗れました。
約600年後、ガタエ人(ダキイ人)は、101年から106年に渡り、2度の遠征を行ったローマ皇帝トラヤヌスに敗れました。
そして王国の4分の1はローマ領となり、ローマ帝国の属州ダキアとなったのです。

国歌 「目覚めよ ルーマニア人」の歌詞にトラヤヌスが登場するのは、こうした経緯からなのですが、このあたりは塩野七生氏の「ローマ人の物語」 をご覧下さい。 



さて、今日ご紹介するワインは、ルーマニア南部 ドナウ河と黒海の間に位置する ラ・チェターテヴィンヤード 「チェターテ・メルロー」



先にもご紹介しましたが、ローマ帝国の一部であったルーマニアは、古代ローマ時代からワイン造りが盛んで、その品質はヨーロッパのトップクラスであるものも少なくありません。

国全体がブドウの栽培北限の南にあって、ワイン栽培面積18位、輸出量9位と数量面でも優れており、品質も高い事で有名です。



それでは、ソムリエレポートです。



グラスへ注がれたワインは、とても艶のある濃い赤色。
練乳を思わせる甘い香りや、キャラメル、黒スグリなどベリー系の濃厚な香りがグラスから溢れ出てきます。

ワインの酒質に先入観は持たないようにしていたつもりですが、このチェターテのポテンシャルの高さには驚かされます。

牛肉を中心としたオーソドックスな肉料理に合うことは間違いありませんが、中でもソースを伴うクラッシクなスタイルにが抜群のマリアージュを魅せてくれます。



塩・胡椒をして半日以上おいたフィレ肉をロティし、ソースはヴィンコットソースで仕上げました。

ヴィンコットは南イタリアでつくられた、糖度の高いぶどうを煮詰めたソースの事です。
昔は砂糖が貴重品だった為、とても大切に扱われ、祭事や、温めて風邪の治療などに用いられたことが古い文献に記されていますが、コクと適度な酸味が欲しいときには丁度よいバランスをもたらしてくれます。



20分も過ぎると、ますますキャラメルやカカオのニュアンスが強くなってきました。
このワインは、ゆっくり時間をかけて、料理と楽しむのも良し、音楽を聴きながら楽しむのも素敵です。


ラドゥ・ルプーのピアノソナタ第20番イ長調D.959を聴きながら、終楽章の美しい主題の調べと、ワインの奏でる素晴らしいマリアージュをお楽しみ下さい。


Kararila カラリラ もよろしくお願いします。


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Posted by Kararila カラリラ at 13:24Comments(0)ワイン